2016年2月17日水曜日

自動運転は我が子を守ってくれないという話

小1男児ひき逃げ 60代ダンプカー運転手の過失

親愛なる後輩をトラックに殺されてから2ヶ月半が経ちましたが、相も変わらずトラックを運転する高齢者ドライバーが若者の未来を奪う現実は変わっていません。

しかしこの現状も、もうすぐ実現されるだろう自動運転によって改善されるはず。。。と思っている方も少なからずいるかと思います。

そんな希望を打ち砕くようで心苦しいですが、
  • 完成間近の自動運転では歩行者事故は減らないこと
  • 自分の子供を守る方法は子供の教育以外にないこと
を忘れないために、書きます。


自動運転では歩行者事故は減らない?

減りません。これは2020年に各社が出すと言っている自動運転の話です。

東京オリンピックに向けて各社が総力を挙げて開発している自動運転は、高速道路など一部だけ自動化が可能な「部分自動運転」です。
歩行者の為ではなく、ドライバーの為の自動運転を開発しているというわけです。
ここで課題となってくる機能は車線変更や非常時(事故、工事)対応、運転の受け渡しなどで、歩行者保護は含まれていません。

実は歩行者保護は自動運転ではなく、ADAS (Advanced Driver Assistance System)の領域で開発が進んでおり、安全性評価の基準としても2016年以降強化されていく事がEuro ncapから報告されています。
しかし歩行者検知の技術はまだまだ発展途上で、誤検出も多いのが現状です。
先日、Googleが革新的な歩行者検知技術を提案しましたが、まだそういうレベルです。
研究中という状態です。2020年頃から発売開始したとしても、普及するのは10年以上先でしょう。

つまり言いたいことは、あと10年以上は暴走トラックに我が子が殺される前提で生きなければいけません。
先日殺された子供は7歳です。
これから子供を生む方にも大きく関係のある話です。

自分の子供を守るには?
 
教育しかありません。
政府は自動運転にメロメロなのであと10年以上は役立たずです。

まず、信号に依存させる教育をやめましょう。
信号の色に関係なく彼ら高齢者は、「アクセルとブレーキを踏み間違えた」とか言いながら突っ込んできます。
信号の色に関係なく道路の左右をくまなく確認する習慣をつけないと死にます。

次に、教習所レベルの事は子供のうちに教えましょう。
内輪差があるから巻き込み事故が多い事、
空走距離と制動距離、
ドライバーの死角、
止まれの標識や見通しの悪い交差点ではゆっくり左右を確認する、
などなど、子供でも教えれば分かります。
他にも、
信号の変わり目は急加速して突っ込んでくる車が多い、
など、経験則を教えるのも良いと思います。

おわりに

乗用車のメーカーは、
スマホを活用して車にサイクリストの位置を伝える機能とか、
歩行者と車の両方に衝突の危険を伝える機能とか
素晴らしいアイデアを提案していますが、普及には時間がかかりますし、恐いのは乗用車ではなく商用車です。
全商用車への歩行者検知装備が理想ですが、最短でも10年はかかります。
教育しか思いつかなかったのでこんな結論になりましたが、他にアイデアがあれば是非教えてください。

これ以上若い命が奪われない事を切に願います。